【槍ヶ岳の登山ブログ】新穂高温泉から槍平小屋、飛騨乗越を経由するピストンルート

槍ヶ岳の登山レポ

登山日:2023年7月15日(土)、7月16日(日) 土日
天候:7月15日(土)曇り、7月16日(日)ガス、雨
ルート:新穂高温泉から槍平小屋、飛騨乗越を経由するピストンルート
宿泊:槍平小屋に一泊

槍ヶ岳は、文字通り「天を射る槍のような鋭い山容」が印象的な山で、国内第5位の標高3,180mを誇る百名山の一つです。

山頂からは四方に尾根が伸びていて、大天井方面からの表銀座ルート、双六岳方面からの裏銀座ルートなど、北アルプスのいろいろな山々からの縦走コースが楽しめる山でもあります。

登山に馴染みがない人でも一度は耳にしたことがあるほど人気があり、北アルプスを代表する山の一つです。

<土日>
7月15日(土):新穂高温泉⇒右俣林道⇒白出沢出合(奥穂高登山口)⇒滝谷出合⇒槍平小屋(一泊)
7月16日(日):槍平小屋⇒千丈分岐点⇒飛騨乗越⇒槍ヶ岳山荘⇒飛騨乗越⇒千丈分岐点⇒槍平小屋⇒滝谷出合⇒白出沢出合(奥穂高登山口)⇒右俣林道⇒新穂高温泉

今回は、残念ながら悪天候により、最後の最後、はしご場を登る槍ヶ岳のピークは断念しました。後ほど動画を掲載しますが、動画を見てもピークを断念したのは正解だったと思います。

天候は残念でしたが、槍ヶ岳までの登山レポ、新穂高温泉の駐車場、登山口の様子、槍平小屋の宿泊の様子などを写真付きでまとめます。ぜひ最後まで読んでみてください。

槍ヶ岳の登山ルート

槍ヶ岳を登るためのルートは、主に4つあります。

  1. 新穂高温泉から槍平小屋を経由するルート
  2. 穂高方面(北穂高岳)を経由するルート
  3. 大天井岳方面から東鎌尾根を登るルート(表銀座)
  4. 双六岳方面から西鎌尾根を登るルート(裏銀座)

槍ヶ岳単体の登山を考えた場合、比較的ルートが優しく人気があるのが「1.新穂高温泉から槍平小屋を経由するルート」です。

新穂高温泉の駐車場は混みますが、信州側(長野県側)の激混みルートとは違い、飛騨側(岐阜県側)から登るこのルートは比較的静かで、ゆっくりと槍ヶ岳を堪能するのに適しています。

今回は槍ヶ岳を登る1泊2日の登山計画だったので、登山ルートも新穂高温泉から槍平小屋に1泊するルートを計画しました。

新穂高温泉の駐車場

新穂高温泉の駐車場は激戦です。

地図はタップで拡大します。

PDF 新穂高温泉の駐車場マップ(PDFファイル)

もともとそこまで駐車場の台数が多くないところに加え、新穂高温泉は次の山々への入り口となるからです。

  • 槍ヶ岳、穂高岳
  • わさび平、鏡平、双六岳、三俣蓮華、黒部五郎岳、鷲羽岳、水晶岳

土日、休日、連休などは4時頃の未明に行っても無料の新穂高第3駐車場(P5)は満車。新穂高温泉から徒歩1時間くらいかかる鍋平駐車場も早朝には満車となります。

おすすめは、事前予約できる深山登山者用駐車場(有料)です。
あらかじめ予約しておけば当日車が停められなくても焦ることはないと思います。

※温泉宿を抜けて、右俣林道の入り口手前に有料駐車場があります。そちらに停めることもできますが、基本はロープウェイ利用者の駐車場で、いつNGになるかわからないので、あまりおすすめはしません。

以下のサイトに駐車場マップや問い合わせ先などの説明があるので、登山計画時に参考にしてみてください。
新穂高駐車場(登山者用)マップのご案内 | 奥飛騨温泉郷観光協会
新穂高温泉周辺の登山者用駐車場マップをご案内します。 新穂高から北アルプスへ入山される登山者の皆さまは、このマップをご覧いただき指定の場所に駐車していただきますようお願いします。         駐車場の問合せ

槍ヶ岳の登山レポ

ここからは、槍ヶ岳の登山レポを紹介します。

<土日>
7月15日(土):新穂高温泉⇒右俣林道⇒白出沢出合(奥穂高登山口)⇒滝谷出合⇒槍平小屋(一泊)
7月16日(日):槍平小屋⇒千丈分岐点⇒飛騨乗越⇒槍ヶ岳山荘⇒飛騨乗越⇒千丈分岐点⇒槍平小屋⇒滝谷出合⇒白出沢出合(奥穂高登山口)⇒右俣林道⇒新穂高温泉

新穂高温泉までの車移動があり、0時頃から起きて行動するので、1日目の登山行程は優しめです。

初日はゆっくり行程で、2日目3日目に頑張るというのが最近のパターンですね。

1日目(新穂高温泉⇒槍平小屋)

0時過ぎに起床。

午前2時に車で出発。
いつものようにコンビニで食料を調達して、深夜のゆっくりドライブです。

5時25分 新穂高温泉の駐車場に到着。

1日目の行程は、地図のルートタイムで4時間30分。
ゆっくり登っても5時間くらいなので、睡眠不足を解消すべく車で少し仮眠。

仮眠をとる登山仲間。

7時前に身支度を開始。
新穂高センターでトイレに行ったり登山届を提出したり。

登山届を提出する登山仲間。

7時45分 新穂高温泉を出発。

出発:7時45分、到着:13時10分
5時間25分(休憩含む)8.4km 累積上昇1,211m 下降370m

登山ルート:新穂高温泉⇒右俣林道⇒白出沢出合(奥穂高登山口)⇒滝谷出合⇒槍平小屋

最初の2時間半(登山行程の半分)は、舗装された道路や林道を歩きます。

舗装路や林道は登ってる感がなく、景色もあまり代わり映えしないので苦手です。

10時00分 白出沢出合(奥穂高登山口)に到着。

この先からようやく沢登りです。

沢沿いを登ったり。

沢の石場を登っていきます。

天気がイマイチですね。

途中に枯れ沢があり、ルート目印が木で見えにくくなっているので、ルートロスに注意です。

沢登りでも、傾斜が急で登りにくかったり、おかしい?と思ったら引き返したり地図で確認するようにしましょう。

前日からの雨で沢も増量してます。

槍平小屋の人に聞いたところ、この沢にかかる橋も何日か前の大雨で流され、晴れ間をみて急遽かけ直したとのこと。関係者の尽力に頭が下がります。

水量が多く勢いもあるので、橋渡りは慎重に。

ひたすら沢登りなので少し飽きてきましたね。

と、少し飽きてきたところで

13時10分 槍平小屋に到着。

新穂高温泉から槍平小屋まで5時間25分。
休憩たくさん、ゆっくりの1日目登山でした。

槍平小屋での宿泊

まずは受け付けを済ませます。

槍平小屋のグッズ、お菓子、カップヌードルも販売されています。

まずは部屋(3人1部屋の個室)に荷物を置きに行きます。

天気がイマイチだった影響か、土日だけど槍平小屋はゆとりがありました。

外には広々としたテーブルスペース。

天気がイマイチで肌寒かったので、槍平小屋のロビーで1時間半くらいまったり。

15時00分。
部屋に戻り夕飯までゆっくり。

休んでばかりの登山1日目ですね笑

17時45分 夕飯。

食堂もゆったり。

槍平小屋の名物。印度カリー子さんと共同開発したスパイスカレー。

ふりかけスパイスも美味しかった。

美味しいカレーに舌鼓。

翌朝は午前3時から移動予定なので、20時前に早めの就寝。

槍平小屋は、新穂高温泉から槍ヶ岳までのちょうど(標高的に)中間地点に位置する山小屋で、1泊2日で槍ヶ岳にアタックするために、高度順応・体力を考えてちょうどよい地点の山小屋です。槍ヶ岳頂上のすぐ下にある「槍ヶ岳山荘」も有名ですが、初日に車移動を伴う行程では、槍平小屋の宿泊が体力的にはベストだと思いますよ。
参考 槍平小屋のホームページはこちら

2日目登り(槍平小屋⇒飛騨乗越経由⇒槍ヶ岳山荘)

午前2時過ぎ 起床。

身支度を済ませて、槍平小屋受け付け脇の部屋で軽めの朝食をしながら準備。

出発:3時15分、到着:6時45分
3時間30分(休憩含む)3.4km 累積上昇1,057m 下降39m

※最初しばらく計測忘れ。距離、上昇はもうちょいあるかも
登山ルート:槍平小屋⇒千丈分岐点⇒飛騨乗越⇒槍ヶ岳山荘

3時15分 槍平小屋を出発。

当然だけど辺りは真っ暗。

まずは千丈分岐点に向けて、真っ暗な飛騨沢を進みます。

少し夜が明けてきた。
今日の天気はどうだろう??

うーん、、天気悪いですねぇ・・

槍ヶ岳のピークどころか、途中も景色が全然楽しめない。
こうなると、登山は苦行系です。

仲間と会話しながら登れるのが救い。

悪天候で一人だと本当に苦行になってしまう。

5時00分 千丈分岐点に到着。

天気は悪いけど、行程は順調。

食料を補給したり、少し休憩。

この先、本来は千丈乗越経由で登ろうとしたのですが、悪天候で景色も望めないことから、飛騨乗越経由に変更。

飛騨乗越に向けてグングン高度を上げていきます。

いやー、全然見えない。。

高度を上げるごとに、霧雨っぽいガスだけじゃなく風も強くなってきました。

標高2,700m

標高2,800m

風がどんどん強くなる。
空気も薄くなってきました。

6時30分 飛騨乗越に到着。

飛騨乗越まで来たのですが、、
周りはこんな感じ。

やばいですねぇ・・・
飛騨乗越は強風が吹き上がってきやすい場所とはいえ、今日の風はなかなか辛そうです。
垂直のはしご場を登る槍ヶ岳のピークに行けるのだろうか?

晴れていれば、飛騨乗越から槍ヶ岳の美しいピークが見えるのですが、この日は残念ながら視界ゼロ。

とりあえず、槍ヶ岳山荘に向けて歩みを進めます。

槍ヶ岳山荘まであと少し。

風が・・・
吹き飛ばされるっ!

なんとか山荘が見えてきた。

この辺りの動画がこちら↓

ちょっとでも物を手放したらアウト。
体も飛ばされるんじゃないかと思うくらいの突風です。

6時45分 槍ヶ岳山荘に到着。

まずは冷えた体を暖めながら、喫茶で休憩。

この時間、この天候の中でもたくさんの登山者がいました。

お腹も空いたし温まりたかったので、喫茶でカップヌードルを注文。
めっちゃ美味しかった~。

さて、喫茶で作戦会議です。

あと数十メートルの槍ヶ岳の頂上を目指すかどうか?

満場一致で今回は断念。

ガスってるだけなら景色が望めなくても登ったのですが、この凄まじい風の中はしご場を登るのは危険です。登山は安全第一。登山を楽しむためには、時には引く勇気も必要です。

ピークに行かないと決めたら少し気が楽になりました。

2日目下り(槍ヶ岳山荘⇒飛騨乗越経由⇒槍平小屋⇒新穂高温泉)

出発:7時30分、到着:14時20分
6時間50分(休憩含む)10.3km 累積上昇208m 下降1,404m

※最後電池切れ。下降はもうちょいあるかも
登山ルート:槍ヶ岳山荘⇒飛騨乗越⇒千丈分岐点⇒槍平小屋⇒滝谷出合⇒白出沢出合(奥穂高登山口)⇒右俣林道⇒新穂高温泉

7時30分 槍ヶ岳山荘を出発。
下山です。

帰りもしばらくは強風吹き荒れる中進みます。

こんな過酷な環境でも、草花は生えるのですねぇ。

飛騨乗越を通過してどんどん下山します。

高度が下がると風も落ち着いてきました。

ガスも少しずつとれてきます。

槍平小屋まであと少し。

10時00分 槍平小屋に到着。

出発したときは真っ暗で何も見えなかったけど、テント場には結構テントが張られていたんですね。テントも人それぞれ、カラフルです。

槍平小屋の外のテーブルで少し休憩して、再び下山開始。

沢をぐいぐい下っていきます。

大きな石ですねー。
転がってきたら終わりです。

下れ下れ~。

今回、景色はまったくダメだったけど、せめてもの記念撮影。

林道に入ったら大きいカエル!

14時20分 新穂高温泉の駐車場に到着。

ゆっくり着替えたり荷物を整理して出発です。

槍ヶ岳の登山レポまとめ

ここまで、槍ヶ岳の登山レポをまとめました。

槍平小屋に1泊する行程の槍ヶ岳アタック。
残念ながら天候に恵まれず、景色もピークへの登頂もできませんでした。

新穂高温泉からのルート、槍平小屋までは林道・沢登り。槍平小屋からは樹木帯・ガレ場・ザレ場を登っていきます。千丈分岐点を過ぎて槍ヶ岳までがまあまあの急登ですが、それほど厳しいルートではありません。天気が良ければ終始楽しく登れる登山ルートでしょう。

またいつか、天気の良いときに同じルートでゆっくり槍ヶ岳登山を楽しみたいですね。

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