第38回サロマ湖100kmはDNF!4年ぶりに開催されたサロマはダメでした

2023年6月25日に開催された「第38回サロマ湖100kmウルトラマラソン」に参加してきました。

第38回サロマ湖100kmウルトラマラソン

結果は、
80km地点の関門で制限時間アウト!
無念のDNFでした。

序盤から日差しが厳しく、完走率65.6%と例年より低い大会でしたが、事前の練習が順調だっただけに、とても悔しい結果となりました。

今回は、以下の3つにフォーカスを当ててまとめます。

  1. 大会の記録
  2. 敗因
  3. 今後に向けて

後ほど大会情報などの詳細を追記予定です。

記録はできるだけ赤裸々に書きます。
途中、大変汚く見苦しい表記があるのでご注意ください。

第38回サロマ湖100kmの記録

過去のウルトラで何度も経験してますが、僕は暑くなると「食べ物が食べられず、水分の吸収低下によるお腹のゴロゴロ・張りの痛さに悩まされる」という問題があります。

この問題を頭に入れて読んでいただけると幸いです。

今回は完走してないので「完走記」ではなく「記録」としてます。

起床からスタート前

前日は北見市のホテル泊。
夜7時前にベッドイン。
そして一睡もできず12時半に起床。

元々寝付きが悪い上に、早い時間帯での睡眠で全く寝れず。2022年に完走した「えびすだいこく100kmマラソン」の時もそうだし「2019年のサロマ湖100km」の時もそうだけど、睡眠の改善もまた課題のひとつ。

起床後はシャワーを浴びて、パンとゆでたまごを食べながら準備。オレンジジュースも飲む。

  • チーズハムデニッシュ
  • ゆでたまご
  • オレンジジュース
  • フレンチトースト(半分はスタート会場)
  • おかかおにぎり(スタート会場)

毎回、スタート会場には午前3時過ぎについてゆっくり用意するので、朝食の半分は会場に着いてから食べる予定。

午前2時、車でスタート会場へ出発。

午前3時過ぎ、これまたいつものスタート会場にある「湧別町文化センターさざ波」に到着。

湧別町文化センターさざ波

午前3時過ぎで薄っすらと明るい。
この時点で寒さをあまり感じず、過去参加した大会の中で一番気温が高い。雲ひとつない天気で厳しい暑さが予想される。

ホールの椅子に場所をとって、ここで朝食の残りを食べたり準備をしたり。

さざ波のホールの椅子

早い時間帯だとトイレも空いているので、ゆっくり大を済ます。(今年はさざ波の外にある簡易トイレがなかったので、後半はトイレも混んでいた。来年以降の注意事項)

止まっていると肌寒いけど、走れば全然寒くない気温。スタート時のウェアは以下で決定。

  • キャップ(Airpeak)
  • サングラス(Answer4)
  • クールタオル(首に巻く)
  • Tシャツ
  • アームカバー
  • ミズノマルチポケットパンツ
  • ウェストポーチ
  • 5本指ソックス
  • ナイキ ズームフライ4(25.0cm)

前半に携帯するグッズは以下のとおり。

  • メダリスト:3個
  • アミノサウルスジェル:1個
  • メイタンCCC:1個
  • 塩タブレット:4個
  • 胃薬(錠剤タイプ):2個
  • バファリン:1回分
  • 100円玉:3枚
  • スマホ

ジェル系はすべてマルチポットパンツのポケットへ。10kmごとに1つ飲む予定。薬系、小銭、スマホはウェストポーチに収納。

今回は、いつものサロマメンバー(Mさん、Oさん、Hさん)に加えて、Nさんが初参加。期待の大物ルーキー(笑)

午前4時15分。メンバーとシューズ円陣をしてスタート地点へ。

シューズ円陣

スタート地点は徒歩5分くらい。

スタート地点

スタート地点で配ってる「アミノバイタルパーフェクトエネルギー」を2個もらい、1つはスタート前に飲む。もう1つは中間エイドの袋へ。

4時半くらいに待機場所のフットサル場へ。

毎年、フットサル場はランナーでいっぱいなのだが、今年は全然空いていてスペースに余裕がある。雨も降ってないし、気温も高いからか?

待ってる間は独特の緊張感。

4時40分過ぎ、荷物を預けてスタート地点へ移動。

サロマ湖100kmのスタート地点

今年からスタート地点がブロック分けされている。

AからCまでブロック分けがあって、Aがグランドブルー・サロマンブルー・陸連登録ランナー。あとのBとCは違いがわからない。エントリーのときに予想タイムの申告あったかな?

Bブロックに着いたところで、もうスタート10分前。サロマのスタート前整列は結構緩くて好き。まあウルトラだしね。

周りを見回したりしながらスタートを待つ。

スタートから20km

午前5時、第38回サロマ湖100kmウルトラマラソンスタート!

第38回サロマ湖100kmウルトラマラソンスタート

4年ぶりのサロマ湖100kmが始まった。

序盤はキロ6分30秒くらい、体が温まってきたらキロ6分10秒くらいで行く計画。

まずは恒例の湧別町一周5kmの周回コース。湧別町の人たちに「行ってきます」の挨拶をしながらのオープニングラン。

途中で一緒のメンバーのOさんと合流。少し話しながら進む。

大会10日前に痛めた腸脛は、今のところ走れない痛さではない。ただ、ちょっとかばうような走り方になっているかもしれない。

序盤から日差しが出てきて暑くなってくる。
ペースも思ったように上がらない。

「4年前の2019年のサロマは、前半は日差しがそれほど無くて涼しかったよな。今日は2019年以上に暑さにやられそう」

5kmの給水を機にOさんと別れて前へ。
ペースを上げ始めるが、少し無理してる感じ。

振り返ると、ここは無理してペースを上げず、Oさんと一緒に行くべきでした。ただ、暑さはどんどん厳しくなるはずなので、前半で時間の貯金を作るためにペースを上げたかったんです。

10kmの給水所で初めての給水と補給ジェル。
お腹ゴロゴロを防ぐために、給水はできるだけ少なく。

10kmまではキロ6分10秒ペース。
なかなかいい感じ。

10kmを過ぎると、いよいよ最初のサロマ湖お目見え。といっても、湧別町側のサロマはそこまで景観は良くない。淡々と進む。

ここからは20km地点までの折返しスライド区間。早くも先頭集団が折り返して走ってくる。

少し間を置いて、トレイルランナーの小原将寿さんが通過。みんなから声かけられてた。カッコよかったな。

15kmくらいから暑さが厳しくなってきて、ペースが下がり始める。頑張ってるのにキロ6分20秒~30秒へ。こんなに早い地点で想像以上に遅い。

練習では、もっと暑い中をキロ6分前後で無理なく走っていたので、なぜこんな早い段階でペースが上がらなくなってしまったのか・・・今も理由がよくわかりません。

「給水は最小限に」と思って臨んだけど、17km過ぎからは毎回給水したり、かぶり水したり。とにかく日差しが厄介。

18km過ぎにNさんとスライド。
速い!
10時間30分とか言ってたけど、サブ10いけるペースじゃん!

ほどなくして、グランドブルー(20回以上完走者)で、ギリギリ完走ランナーの『アート鈴木さん』を発見!
「4年ぶりの開催ですね!」
「暑さが厳しそうですが頑張りましょう!」
などと会話して追い越す。
過去の大会の中で、一番早い地点でのパス。でもペースは全然遅い。

19km過ぎにMさんとスライド。
声を掛け合う。

20km地点に給水があるので、ここでジェルを投入。
少し進んで最初の折返し。

最初の折返し

折返しのところにはちゃんと計測。

計測器

すぐにOさんとスライド。
もっと差がついてるかと思ったけど、すぐ後ろにいた。結構頑張って走ってるけど、僕のペースが全然上がってないんだね。。。

Oさんを待って一緒に進む。
20km地点通過。

スタート~20km:2時間6分19秒

20kmから40km

20kmからはOさんと一緒に走ったり、少し僕が前を進んだり。でも一向にペースは上がらない。淡々とマイペースで走れているのなら問題ないんだけど、6分20秒~30秒のペースを保つのに結構頑張ってる状態がヤバい。

サロマ湖ブルー

暑さが厳しいので、かぶり水でクールタオルを濡らして首に巻く。

折返しの20kmから35km手前の国道へ出るまでの15kmが、地味に長くてつまらないw 我慢のしどころ。

27km過ぎのトイレが空いてそうだったので、少し並んで小を済ます。ロスは1分くらい。上々。

ほどなくしてOさんがすれ違いでトイレタイム。ここでOさんとは完全に別れる。

スライド区間が終わり30km付近の農場コースになると、より一層日差しと暑さが厳しくなる。サロマ湖100kmマラソンは、全体的にコースを遮る箇所が少ないので、晴れの日はずーっと日差しを受け続けることになる。

ペースを保つのに結構疲れてきたので、30km地点でメイタンCCCを摂取。本当は40km地点で飲む予定だったけど、仕方なし。

しばらく進むと、日陰っぽいゾーンが見えてくる。

サロマ湖100kmコース変更1

ここは今年からコース変更になった部分で、日陰が嬉しい。

サロマ湖100kmコース変更1

ここの区間を通るおかげで、車通りの激しい国道コースも少し短くなっているので、ここは来年以降もこのままのコースであってほしい。

ただ、この辺りからお腹がグルグル張り出す。

まだ走れる状態だけど、想定よりも早いグルグル。

35km地点の手前で、コーラを配ってる私設エイドを発見!ウルトラマラソンでは私設エイドの存在が本当にありがたい!コーラを1杯飲んで先に進む。

ここから5kmは国道の端を走るコース。
車通りが激しくて、ランナーさんも密集する時間帯なので、かなり気を遣う部分。でもペースは割りと順調に進む。

・・・と、思っていたら、
急に左胸の下あたり、みぞおちより少し上あたりが差し込むように痛みだす。

差し込む痛みはどんどん強くなって、まともに走れないほどの痛み。

「なんだ!?この痛みは」
「やっばいなー・・・」

体を伸ばしたり、痛いポイントをギューッと押してもダメ。痛みでペースはどんどん落ちて、キロ6分50秒へ。

腰を90度曲げて、背中を丸めて、おじいちゃんみたいな姿勢で走ると痛みが少し和らぐので、しばらくこの体勢で走る。めっちゃ不様な格好。

お腹のグルグルの張りも我慢できないくらい痛くなってきたので、38km付近の体育館のトイレで大を済ます(大1回目)トイレロスは7分。

大を済ませたら、お腹の張りと差し込む痛みが少し落ち着いたので、走るのは普通に走れるようになる。

40km手前のエイドで先に着いていたOさんと合う。僕がトイレに入っている間に抜かしたのだろう。

エイドで手を洗い、パンと給水。
暑さで水分とりまくり。

Oさんは給食したり、かぶり水するとのことで、僕のほうが先に出発。

40km地点では、大きな収容バスが待機。
2019年のときはペースもよく疲れも少なく軽い足取りだったが、今年はすでに結構疲れている。収容バスに乗って帰りたい気持ちにかられるw

20km~40km:2時間11分31秒

40kmから60km

40km過ぎから、いよいよサロマ湖100km本番!
サロマ湖畔を走るコースへ。

車もなく広々と走れるコース。
ただ今年は、暑さが厳しい印象しかない。

ここでジェルを飲むが、飲んだ直後から気持ち悪くなってくるw つくづく弱い胃腸だ。胃がやられ始めるのも例年より早いよ・・・

42.195km地点
サロマ湖100kmの42.195km地点

この時点で4年前より11分遅い。
疲れも強い。
気持ち的になかなか余裕がなくなる。

過去の大会とは環境も体調も違うので、過去のタイムとの比較はよくありませんね。計算するにしても、淡々と「どのくらいまだ余裕があるのか?」を考えるようにしないと。

サロマンブルー

サロマ湖は過去イチのサロマンブルー。透明で青くて、それはそれは美しい湖でした。

しかし、やっぱり暑い。辛い。
まだ半分も来てないのに、この疲労感かぁ・・・
道端に生えているちょっとの植物の日陰にも入って走る。

途中からまた国道へ。
この辺りから、またお腹がグルグルして張りで苦しくなる。

お腹はグルグルしてるけど、喉は渇く。
エイドで水を飲み、私設エイドでコーラをもらい。

差し込む痛みはなくなったけど、
お腹の張りが苦しい。

そしてペースもどんどん落ちてキロ7分20秒前後へ。

「暑い日に練習で走った50kmでは、最後の10kmは5分台で走れたのに」

原因がよくわからないし残念でならない。

サロマ湖100kmの50km地点

ようやく50km地点。
昨年より15分遅い。

例年どおり50kmからの坂道は歩く。
というか、歩くのが精一杯で選択の余地なし。

そしてこのあたりから、右足の親指の爪がジンジン痛み出す。

「足の爪、切るの忘れて気になってたんだよなぁ・・・失敗した」

練習では足の爪を痛めることはないのに、本番では足の爪を痛めることが多いです。これは未だに謎。

  1. 本番前に爪は切る
  2. シューズはある程度履きこなす
  3. ウルトラは1サイズ上でもいいかも

これは次から徹底したいです。

坂道を過ぎて平坦コースへ。
平坦なのにキロ7分45秒前後。
お腹の張りも一層ひどくなる。
気持ち的にすでにかなり追い詰められている。

50kmを過ぎると、遠くに中間の大エイド「グランティアサロマ湖」が見えるのだが、見えてからが遠い。

お腹の痛みを我慢しながら走り、途中の坂道も休まず走り、ようやく中間エイドへ到着。

まずはトイレで大を済ます(2回目)
※トイレットペーパーで拭いても透明の液体(水分)しか出てない。飲んだ水分が胃腸で吸収されず、ストレートに出てしまっていることがわかる。
順番待ちを含めて12分のロス。
お腹の張りの痛みは少し落ち着いた。

手を洗い、荷物を受け取って、麦茶2杯とクリームパンを持って椅子へ。

グランティアサロマ湖

例年のように「最短で済ませて出発する」という意欲がわかない。というか余裕がない。気持ち悪くてクリームパン1個がやっと。

「この体調と暑さ、ここまでのタイムの貯金も例年より少ないし、乗れるものなら収容バスに乗りたい」

この時点で弱気の虫がでているようではダメですね。何が何でも絶対に完走するんだ!という気概と決意が足りなかったです。

中間エイドでは

  • クリームパン1個食べる
  • 眠眠打破(カフェイン期待)を飲む
  • ジェルの補充
  • 顔や腕をボディーシートで拭く(リフレッシュ目的)
  • 暑さをクールダウン

トイレロスを含めて25分も要してしまった。

エイドを出てからの坂道を歩くが、例年のようなリフレッシュ感が全然ない。歩いているのにハアハア息切れする。

ここからは再び、サロマ湖を横に見ながら国道の端を走る。美しいサロマ湖が広がっているはずだけど、見る余裕が全然ない。

タイムはキロ7分45秒前後。

13時間を全てフラットで走ると、ギリギリ完走できるペースがキロ7分48秒。いつもこのペースが目安になるのですが、休憩とかもあるしあまり意味のない数字ですね。計算するなら「残り距離と残り時間でペースを確認する」にしないと。
40km~60km:2時間54分30秒

60kmから80km

なんとかペースを保つ中、ようやく国道区間が終わり、魔女の森の前のサロマ湖沿いのコースへ。

例年は広々と走れる区間だけど、今年は路肩から1.5m以内を走るように促される。なんでだろう?

ここから、腸脛靭帯の痛みがかなり強くなる。

疲れではなく、膝の痛みでペースが保てない。
ペースは一気にキロ8分台へ。
どのくらいの貯金があって、どのペースなら大丈夫なのか?

親指の爪の痛みも強くなる。

気分を紛らわすため、ジェルを飲むがめっちゃ気持ち悪くなって、吐きそうになったので、以後給食は取らず。

63.5km地点。魔女の森に入る前のエイドで4分休憩。休憩中に応援ナビで仲間のタイムを見る。

Nさん:すでに80km通過。予想ゴールが9時間30分w
Mさん:例年より結構遅い。トラブルかな?
Oさん:めっちゃいいペース。Mさんと同じくらい。
Hさん:54.5kmの大エイドでリタイアしたっぽい。

重い腰をあげて魔女の森へ。

魔女の森はたしかに涼しい。
涼しいのだが、すでにそういう状況ではなく。

  1. グルグルと張るお腹の痛み
  2. 気持ち悪さ
  3. 腸脛靭帯の痛み

三重苦でまったくペースが上げられない。

「ナイスペース~」

と応援されるが、まったくナイスペースではない。

魔女の森を抜けて、次のエイド「斉藤商店」でトイレの予定。

「あそこのエイドのトイレって2つしかないんだよなぁ・・・昨年は嘔吐するために寄ったけど、待ってる人に早くしろって言われたんだよな」

などと思いながら斉藤商店エイドへ。

幸いトイレは並んでなくてすぐに入る。
トイレ大を済ます(3回目)
7分のロス。

手を洗い、冷水で濡らしたタオルをもらう。
斉藤商店のエイドは、みんな親切で優しい。補給もきゅうりの漬物があるなど、他には無いものが置いてあってリフレッシュできる。

冷水タオルで顔を拭き、きゅうりの漬物を食べて、麦茶を飲みながらなんとなく時間計算。

この時点で達成しなければいけないペースはキロ7分55秒くらい。でも、疲れる体と、トイレ休憩を計算すると、キロ7分30秒くらいで進まないと間に合わない。

腸脛の痛みもあって、キロ8分以上の速さはどうしても出せない。
万事休すか。。。

でもとりあえず走ってみる。

70km通過したところで、スマホを取り出すために歩いていたら、後ろから声をかけられる。
朝、スタート前に挨拶したフォロワーさんだった。

声をかけられて元気が出て、少しだけ話しながら走る。
ペースはキロ7分台へ。
このままなら行けるかも?

苦しいときこそ話す相手がいると、気分が紛れるし元気が出ますね。

遠くに73.8km地点の「鶴雅リゾート」が見え始める。
三重苦は相変わらず続く。
というか、良くなることはないか。

例年、鶴雅リゾート手前の駐車場は歩道を降りてショートカット(といっても数メートル)できるのだが、三角コーンが立てられて、歩道を走るようにしっかり誘導されていた。数メートルでさえ短く走りたい。

ようやく鶴雅リゾートに到着。

鶴雅リゾート

気持ち悪かったのでドリンクだけ受け取って椅子へ腰掛ける。

横を見ると収容バス。

「ここからあと25km。足の痛みや胃腸のトラブルを抱えて今より速いペースで走ることはできないだろう」

ふらふらと立ち上がり、収容バスの方に向かいそうになるが

「いやいや、自分で止まることだけはやめよう。時間いっぱいまで走って、せめて新しいワッカのコースを見て帰ろう。」

と思い走り始める。

鶴雅リゾートを過ぎて、例年は右に折れて行くところを左へ。

ここからはワッカを走りきったランナーさんとのスライド区間。

ワッカへ続く橋

ワッカネイチャーセンターへ続く「栄浦大橋」を渡る。

ネイチャーセンターを通過して「ワッカ原生花園」へ。

ネイチャーセンター

「ああ、この道も素敵じゃないか。スタート地点の体調に戻ったら、どんなに楽しく走れることか・・・」

この時点では腸脛の痛みがひどくて、足を引きずるように、走っているんだか歩いているんだかわからないスピードで走る。

ワッカで一番景色のよい竜宮街道へ。

竜宮街道

竜宮街道へ入ると、西へ4kmほど走って1つ目の折返し、さらに東へ走って2つ目の折返し、そしてまた入ったところに戻ってくるスライド区間。

少し走ったところでMさんとすれ違う。

「ちょっと次の関門が厳しそう」

とMさんに告げる。

しばらく走るとOさんとすれ違う。
僕が脚を引きずっていたからか、

『やっぱり脚が痛かった?』

とOさんに声をかけられる。

その後、歩くようなペースで走っていたが、

15時24分。
80km地点の関門アウト。

僕の今年のサロマはここで終わった。

DNFからゴール会場へ

さて、ワッカでリタイアすると、ここからが長い。

道幅の狭いワッカ、ランナーも走ってる中では軽自動車がやっと。ピックアップされてゴール地点の会場に戻るまで、1時間半くらいかかってしまった。

ゴール地点に戻り、チップを回収され食券をもらう。

荷物の受け取り場所へと歩く途中で、右手にゴールが見える。

  • 最後、頑張ってダッシュする人
  • 両手を上げて歩いてゴールする人
  • フィニッシャータオルを受け取り歩く人
  • 完走メダルを掲げて写真をとる人

今回、NさんのチームTシャツを着て走ったのだが、強豪ランナー揃いのチームTを着て不様な走りをしてしまったことが、情けなくて悔しくて・・・「チームに泥を塗ってしまった」という思いが強く、涙が溢れてくる。思わず腕を組んでTシャツのチーム名を隠して歩く。

マラソンで完走して泣いたことは一度もないけれど(笑) いいオッサンが悔しくて泣いてしまった。

荷物を受け取って体育館でクールダウン。

体が落ち着くと、完走できなかった悔しさだけが残る。

4年ぶりのサロマ湖100kmは、、、
ダメだった。

第38回サロマ湖100kmの敗因

今回のサロマの敗因をまとめました。

  1. サロマ湖100kmを甘くみていた
  2. 制限時間13時間の壁
  3. 心のどこかで諦めた弱さ

サロマ湖100kmを甘くみていた

最大の敗因は「サロマ湖100kmを甘くみていたこと」に尽きます。サロマ湖100kmの怖さを忘れていたといってもいいですね。

正直、前年の2022年に完走した「えびすだいこく100kmマラソン」の方がコースも厳しいし、暑さも厳しかったと思います。それは完走率を見ても明らかです。

2022年のえびだい100kmの完走率:49.8%
2023年のサロマ湖100kmの完走率:65.6%

事前の天気予報で暑くなることは予想されましたが「暑くて厳しいけど完走はできるだろう」と甘く見ていたのが最大の敗因。

どんな大会でも100kmは100km。つらく苦しいランになることは当然だし、想像していなかったトラブルやアクシデントはつきものです。

制限時間13時間の壁

僕のように、途中で体調を崩してトイレロスが大きくなったり、脚があまり速くないランナーにとって、100km13時間という制限時間の壁は結構高いです。

四万十川ウルトラマラソンやえびすだいこく100kmと比べて、コースは平坦で走りやすいですが、僕の場合、コースよりも制限時間が14時間の方が完走しやすいという印象です。

14時間だと、休憩時間がまあまあ取れます。

トイレロスは少なくても30分以上、場合によっては1時間近く必要なことが今回ハッキリしました。また、エイドで少し休憩することによって、胃の調子も若干ですが良くなります。

つまり、走力よりも体の強さ弱さが大きく影響する僕にとっては、コースの難易度よりも、制限時間の難易度の方がインパクトが大きいということです。※もちろん、もっと厳しいウルトラ(例えば野辺山とか)は当てはまらないと思いますがw

  • トイレロスなどの休憩を含めたレースプランと心構え
  • 制限時間13時間の厳しさ

これが欠落していたのも敗因のひとつです。

心のどこかで諦めた弱さ

走っていて、僕が参加したサロマ湖100kmの中で過去イチで暑い大会であることはわかりました。完走率も落ちるだろうということも予想できました。

  • 序盤からの暑さで上がらないペース
  • 30km過ぎからの差し込みの痛さ
  • 60km過ぎからの腸脛靭帯の痛さ

走っている最中、こういったネガティブ要因を並べて、弱気な部分を出した時間も正直ありました。

ウルトラ最大の敵は弱い心。
少しでも弱さを見せたら完走は遠のきます。

何度も経験してるはずなのに、弱さを出してしまった。
悔しい!

第38回サロマ湖100kmで学んだこと

2019年のサロマ100km、2022年のえびすだいこく100kmでもそうでしたが、僕は暑くなるウルトラでは「食べ物が食べられず、水分の吸収低下によるお腹のゴロゴロ・張りの痛さに悩まされる」という問題があります。

そのため、以下のことに注意しました。

  1. 水分は無駄にガブガブ飲まない
  2. 気温の低い序盤にペースを速めにして時間をかせぐ
  3. 固形物は胃がもっている前半にある程度食べる

では、実際はどうだったか?

  1. 水分は飲まずにはいられない。そのため30km地点からお腹のゴロゴロと張りの痛さで最後まで苦しむことになる
  2. 序盤から全くペースが上がらず。無理して上げたことが終盤の落ち込みにつながったのは否めない
  3. 20km地点のパンを食べたとき若干「オエ」っとなったので、走りながら固形物を食べるのは向いてない笑

何度も経験して、ようやくわかりました。

ウルトラマラソンでは、お腹の張りや気持ち悪さは絶対に起こるものだとして、体調不良を考慮したレースプランを立てないとダメ。

ということです。

今後のウルトラマラソンに向けて

サロマ湖100kmに限らず、今後ウルトラマラソンに参加する時に、絶対に忘れてはいけないこと対策をまとめます。

忘れっぽい自分へのメモ書きでもあります笑
  1. トイレロスを考慮したレースプランを立てる
  2. 想定外のアクシデントが必ずあると思っておく
  3. 40kmから辛いと思っておく
  4. 辛い時こそ携帯したグッズは全部飲め!
  5. 固形物は終盤の方がいいかも?
  6. 睡眠薬も使ってみようかな

トイレロスを考慮したレースプランを立てる

ここまで何回も触れてきましたが、過去何回もウルトラに出てハッキリとわかったこと。

お腹にガスが溜まって張りで痛くなるのは、もうどうにもできない。特に暑くて水分を摂る回数が増えると症状はひどくなる。

ここまで何年もかけて、いろいろ沢山のことを調べて試してきたけど、どうやっても気持ち悪くなるし、お腹の張りの痛さとグルグルは発生する。

圧倒的にウルトラに不向きな体質w

だったらもう諦めて、トイレロスが30分~1時間あると思ってレースプランを立てる。そのためのペースの計算をする。

想定外のアクシデントが必ずあると思っておく

ウルトラは想定外のアクシデントが絶対ある。
練習の30kmでは全く発生しないのに、本番の30kmで発生することもある。

早い時点でのアクシデントでネガティブにならない。

ネガティブにならず「やっぱり来たな!」くらいの気持ちで、淡々とトラブルに対応することが大事。

40kmから辛いと思っておく

いつも忘れちゃうんだけど笑

ウルトラは中盤からもう辛い。

それもそのはず、
中盤って言っても、40km50km走ってるわけだからね。

練習での40km、50kmはそこで終わりだけど、本番はそこからの方がまだ長いわけで。

練習の「あともうちょいで終わり~」の40kmと。
本番の「ここからまだ倍以上だよ」の40kmは疲れ方が違う。

覚えておこう、自分。
ウルトラは中盤からもう辛いぞ!

辛い時こそ携帯したグッズは全部飲め!

胃腸が弱ると飲み食いしたくなくなる。
疲れるとジェルの補給が億劫になる。

ズルズルと落ちるペース。

あらかじめ用意したジェル・胃薬・ロキソニンはちゃんと飲もう。辛い時こそ、義務感を持ってしっかり飲もう!

飲んでさらに体調が悪くなるかもしれない。
でも、飲んだきっかけでペースが回復することもよくある。
何もしないでズルズルペースが落ちるなら、何か行動を起こした方がマシ。

固形物は終盤の方がいいかも?

たぶん僕は走りながら固形物(パンなど)を食べるのが向かない笑

ある程度しっかり走れている前半はジェルでしのぎ、ゆっくりジョグペースになる後半に固形物を食べた方がいいんじゃないか?

でも、これはちょっと賭けの部分もある。

睡眠薬も使ってみようかな

一睡もしないで暑い中の100km。
体調不良の原因の一環ではあるよね。

「夜型生活から朝方生活に生活リズムを改善しろ!」というのもあるんだけど。

ここ数年、寝付きが悪く、寝入っても一時間ごとに目が覚めてしまうことが続いていて、ちょっとした睡眠障害なのかなーとも思ったり。

これを機に睡眠外来に通ってみて、治療したり、場合によっては睡眠薬も使ってみようかな、と思ってます。

第38回サロマ湖100kmのまとめ

今回、一緒に行ったメンバーの中に、ギリギリで完走したランナーさん(以降Oさん)がいたんだけど。

正直、Oさんより練習を積んできたし、過去イチ順調に練習が積めたと思う。実際、脚は1回も攣らなかったし、脚は残ってた。

でも僕は途中リタイア。

Oさんはトイレロスは小便の1回。
胃腸トラブル全くなし。
羨ましいと思った。

でも、生まれ持った体質は仕方ない。
諦める理由にはならない。
他でカバーするしかない。

タイムを目指すランナーさんからしたら、完走が目標とかレベルの低いことかもしれないけど、僕にとってウルトラはいつも完走できるかどうかギリギリの戦い。今回みたいに負けることもある。

攻略が簡単じゃないし失敗(DNF)することもあるからこそ、チャレンジしがいのある競技だとあらためて実感する。

来年、絶対リベンジするぞ!

あ、Oさんを妬んだり、というわけでは全くないですよw 今年の暑さの中で完走できたのは純粋に凄いことです。Oさん曰く「自分の状態を客観視して、序盤にペースを抑えられたことが勝因」とのことでした。
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