ズームフライは、僕のランナー人生を変えてくれたシューズです。
マラソンを始めた時から目標にし続けていたサブ3.5。年齢を重ねるとともに達成が難しくなり、やる気もなくなっていた2018年。
ズームフライが速さを追求することの楽しさ、楽しく走れることの喜びを思い出させてくれました。その後サブ3.5を達成したのも、きっかけはズームフライのおかげです。
そんなズームフライの後継として出たのが「ズームフライ3」
満を持しての新シリーズとなったわけですが、履いたときの印象と、履き続けて馴染んだ印象は違ったものとなりました。
- 第一印象:めっちゃ期待ハズレのシューズ
- 馴染んだ今:スピードも出るしなかなかいいじゃん
印象がここまで変わるシューズも珍しいのですが、第一印象が悪かったのは「ズームフライの後継」という意識が強すぎたからでしょうね。
もちろん僕個人の感想であって、ズームフライ3を気に入って走ってるランナーさんはたくさんいるし、ズームフライ3で記録を伸ばしてるランナーさんもいます。
このページでは、ナイキズームフライ3の特徴、効果、実際に履いて走った印象をご紹介します。一個人の意見としてご参考にしてみてください。
ズームフライ3の特徴とフォルム
まずはズームフライ3の特徴とフォルムをご紹介します。
ヴェイパーフライの廉価版的シューズ
ナイキ公式では「ヴェイパーフライからヒントを得たズームフライ3」と説明するとおり、ヴェイパーフライの廉価版という位置付けです。
個人的には
- 値段の高いヴェイパーは本番用
- ヴェイパーより安いズームフライ3は練習用
という認識です。
もちろんズームフライ3も本番用で全然使えるし、ズームフライ3で記録更新しているランナーさんはたくさんいます。
VaporWeave素材の透明アッパー
アッパー部分にVaporWeaveという素材が使われています。また、シュータン(ベロ)の部分がアッパーと一体化しているのも特徴です。
履いてみた印象は、ズームフライよりもフライニットに近い感覚です。
足にピッタリとフィットする感覚で、ズームフライのような「カチッ」としている感覚ではなく「シュッ」と包み込まれるような感触です。
耐久性に優れた弾力
「長距離ランナーに必要なレース中の快適性と耐久性を追求したモデル」という名目どおり、耐久性があるのも特徴です。
Reactフォームのソフトで柔らかいクッショニングが長く続くので、走行距離を重ねても性能が落ちることなく使い続けることができます。
ズームフライ3で走った感想(体験レビュー)
ペガサスターボ2同様、2020年は大会がなく本番では試すことができなかったので、練習時で500km以上履いた感想をご紹介します。
かかとが浅くてカチッと感がない
まず履き心地ですが、かかとが浅くてカチッとした感覚がありません。個人的には「頼りないな」という印象です。
この感触は個人によって好みがあるだろうし、浅くてカチッとしてない方が好みの人もいると思います。ズームフライがカチッとしていただけに違う印象です。
じゃあフライニットのように軽い印象があるか?
というとそうではなく
- ズームフライ:カチッとして重厚感あり
- フライニット:ピタッとして軽い
- ズームフライ3:ピタッとして重い
といった印象です。
※カチッとかピタッとか抽象的な表現ですいません💦
ふわふわした着地の感覚
歩いていても走っていても、着地がふわふわとして頼りない。安定感がない感じです。とにかく「ふわふにゃ」です。
「ヴェイパーフライ ネクスト%」は究極の厚底で、履いた瞬間「高いな~」って思ったけど、ふわふわとした感覚は無く、着地の安定感もありました。
ズームフライ3のふわふにゃ感は、ズームフライとは全然違い慣れないとかなり違和感があると思います。
気がつくとスピードが出ている
ズームフライ3のスピードは「気がつくとスピードが出てる」という感想です。
表現が難しいのですが、普通のズームフライは1日の最初に走り出した瞬間から「普通のシューズより速く走れる!」という感覚でした。実際にタイムも速くなります。
ですがズームフライ3は、走り出しでスピードに全然乗れない。実際にタイムも速くならず「スピードあまり出ないな~」という第一印象。ですが走っていると勝手にタイムが上がっていって、10kmの終盤になると自然とキロ4分半くらいまでペースが上がっているという結果です。本当に不思議な印象を与えてくれます。
10kmの最初1km | 10kmの終盤 | |
---|---|---|
ズームフライ | 自然と速くなるキロ6分ジャストくらい | スピード出しやすい。キロ4分45秒くらい |
ズームフライ3 | 速い感覚ない。キロ6分半くらい | 自然と速くなる。キロ4分30秒くらい |
上記は何も考えず意識せず10km走ったときの僕のタイムと印象です。
スピードに乗った走りをすると、自然と応えてくれるシューズ
という結果ですね。
耐久性はしっかりある
耐久性はしっかりあります!
ナイキが長い距離を走るシューズとして推すだけはありますね。
まず、ソールのヘタリが全然ない!
ズームフライ3で500kmくらい走ってますが、ソールの削れがあまり出ません。さらにクッション性も変わらず保たれているので、練習で気にせずガンガン走れるシューズだと思います。
ランナーのケガの原因のひとつはシューズのヘタリです。
ソールが削れたり本来のクッション性が失われることで走るときのバランスが悪くなり、1箇所に力が集中したりしてケガにつながるケースがあります。
練習でよく使うシューズこそ、ヘタリに注意することが大事で、ズームフライ3の耐久性は味方になってくれるはずです。
また、アッパーの素材もしっかりしていて、破れるとかもありません。歴代のズームフライ系の中でも耐久性は高い方ではないでしょうか。
ズームフライ3のまとめ
ここまで、ナイキズームフライ3の特徴と実際に履いて走ったレビューをまとめました。
個人的な印象のまとめは
- 最初はめっちゃ違和感ある
- 本番フルマラソンでの安定感は大丈夫かな?
- スピードはしっかりと出る
- 耐久性もある
- ヴェイパーの練習用としてはよい
といったところです。
もちろん感覚には個人差があって、最初からピタッとハマって本番でも結果を残しているランナーさんはたくさんいます。
ただ、現時点での僕的には「練習でスピードを出して走るときのシューズ」という位置付けになってますね。
マラソン大会本番はヴェイパー、練習はリーズナブルなズームフライ3という使い分けがおすすめです!