ランニングシューズのソール(底)には、大きく分けて2つの種類があります
- フラットソール
- セパレートソール
2つのソールの違いは走るときの感覚や走り方にも影響を与えます。
初心者ランナーにとって「どちらがいいのか?」「どちらが自分の走りに合っているのか?」というのは難しいことです。
そこで今回は、フラットソールとセパレートソールの違いと、実際に僕が履いて走って試したときの体験を比較してみようと思います。
[template id=”2944″]
フラットソールとセパレートソールの違い
フラットソール
フラットソールは文字通り「土踏まず付近で足裏のゴム部分が分かれてないソール」のシューズになります。
アシックス「ゲルフェザーグライド」のソール
1歩1歩のストライドを狭くして細かい歩数で走る「ピッチ走法」のランナーに向いているソールです。
有名なのは「アシックスのゲルシリーズ」「ニューバランスのランニングシューズ全般」です。
セパレートソール
セパレートソールも文字通り「土踏まず付近で足裏のゴム部分が分かれているソール」のシューズになります。
「adizero Japan2」のソール
1歩1歩のストライドを大きくとって少ない歩数で走る「ストライド走法」のランナーに向いているソールです。
有名なのは「adizeroシリーズ全般」です。
フラットソール | セパレートソール | |
---|---|---|
向いてるランナー | ・ピッチ走法 ・足裏全体で着地するランナー |
・ストライド走法 ・踵で着地してつま先で蹴り出すランナー |
ソールの選び方
基本的には、自分がピッチ走法なのかストライド走法なのかでフラットソールかセパレートソールを選びます。
走法に合わせてソールを選ぶ
よく「初心者はピッチ走法にするべき」「フルマラソンなどの長距離はピッチ走法の方が有利」という情報がありますが、僕はその意見にはちょっと否定的です。
そもそも人の走り方にはその人個人のクセがあって、それは個性とも言うべきです。本来持っている個性をちょっとずつ修正しながら伸ばした方が、結果的にタイムも良くなるしケガも少なくなります。
事実僕は、ストライド走法でかなり大股で走ります。一時期ピッチ走法を試した時期もありましたが、フルマラソンでタイムがいいのも疲れにくいのもストライド走法のときでした。
ソールやシューズに走り方を合わせるのではなく、走り方にソールやシューズを合わせるべきです。
実際に走るしかない
上記のような選び方を基本として「じゃあ、どっちが自分に合っているのか?」を知るためには、実際に走ってみるしかありません。
しかもサイズの大きい小さいを試すのとは違い、スポーツショップなどで試走しただけではわかりません。購入して、いろいろなペースで試したりロング走で試したりしないと、タイムや疲れ具合がわからないからです。
元も子もない言い方になってしまいますが、僕の体験談を参考にして、それでも迷う場合は実際に自分で試してみてください。
フラットソールとセパレートソールの比較
実際に、フラットソールのランニングシューズとセパレートソールのランニングシューズを走って比較してみました。
使用したシューズは
- フラットソール:アシックス「ゲルフェザーグライド」
- セパレートソール:アディゼロ「adizero Japan2」
です。
比較したペース
以下のような内容で履き比べてみました。
- ゲルフェザーグライドで10kmジョグ(6分30秒~6分/km)
- ゲルフェザーグライドで10kmビルドアップ走(6分~4分30秒/km)
- adizero Japan2で10kmジョグ(6分30秒~6分/km)
- adizero Japan2で10kmビルドアップ走(6分~4分30秒/km)
- ゲルフェザーグライドで7kmペース走(5分30秒/km)のすぐ後にadizero Japan2で7kmペース走(5分30秒/km)
- ゲルフェザーグライドで20kmロング走(6分~5分/km)
- adizero Japan2で20kmロング走(6分~5分/km)
それぞれジョグ、ビルドアップと、2足を同日に履き替えて走ることを試してみました。
接地感覚の違い
フラットソールとセパレートソールの一番の違いは「接地感覚の違い」です。一番わかりやすい違いとも言えます。
フラットソールは足裏全体で接地する感覚、セパレートソールは足裏のどこか(前or後)に加重が集中するような感覚です。これは、フォアフット、ミッドフット(フラット)、かかと着地の違いに関わらず感じることだと思います。
はっきり言って、この感覚の違いは完全に好みだと思います。そして好みがハッキリ分かれる部分だと思います。
僕は、セパレートソールの加重が足裏のどこかに集中するような感覚の方が好みです。
セパレートソールの方が蹴り出しのときに力が入りやすく、スムーズに足さばきができて前に進めるような感じです。フラットソールの場合は一生懸命蹴り出している割には前に進まない、といった印象でした。
僕はどちらかというとストライド走法になので、それも関係しているのでしょうか。
足裏への負担
足裏と脚への負担はフラットソールの方が軽減されると思います。
足裏全体に加重が分散されるので、同じレベルのセパレートソールのシューズに比べ負担は軽減されると思います。もともと負担の少ないピッチ走法と合わせて「負担を少なく長距離を走る」という目的であれば、フラットソールが効果を発揮するのではないでしょうか。
脚への負担やスピードの出せる出せない、という部分は、ソールの形式の違いよりもシューズの重さやソールの素材・厚さが大きく影響すると思います。
フラットソールとセパレートソールのまとめ
実際に履いて試した結果から次のことが言えます。
- ピッチ走法ならフラットソール
- ストライド走法ならセパレートソール
- 足裏・脚への負担が少ないのはフラットソール
- スピードの乗りやすさはセパレートソール
ただし何度も言うように、ピッチ走法ならフラットソール、ストライド走法ならセパレートソールじゃないといけないわけではありません。
ピッチ走法でもセパレートソールを履いてるランナーはいっぱいるし、ストライド走法でもフラットソールを履いてるランナーはいっぱいいます。
どちらかのソールのシューズしか履いたことない人は、ぜひもう一方のソールの感覚を試してみてください。走れば違いが確実にわかります。
その上で、どちらが走りやすいか?自分の好みか?を決めてみてください。「なんとなくこっちがいい」という感覚もランニングシューズ選びには重要ですよ。
[amazonjs asin=”B01ESGDH60″ locale=”JP” title=”アシックス ランニングシューズ GELFEATHER GLIDE 4 TJR455 3093ホットオレンジ/シルバー 27.0″]
[amazonjs asin=”B01GEKFRVQ” locale=”JP” title=”アディダス adidas ランニングシューズ adizero Japan boost 3 IUS99 AQ2430 ボールドブルー/ランニングホワイト/ユニティピンク F16 28.5″]